アレルギー性鼻炎治療の鼻噴霧ステロイド薬について

2021年1月20日

スギ花粉の季節が近づいてきています。毎年、治療に満足されている方や満足されていない方など様々かと思います。

治療に関しては抗ヒスタミン薬などの飲み薬が中心にです。今回は鼻噴霧ステロイド薬(点鼻薬)についてお話します。

患者さんからは、前回処方された鼻噴霧ステロイド薬(点鼻薬)はあまり使っておらず残っているので飲み薬だけ処方して欲しいです。点鼻薬の刺激が嫌で使用していませんなどの言葉をよく耳にします。

鼻噴霧ステロイド薬(点鼻薬)の特徴は、鼻アレルギー診療ガイドライン2020では

1)効果は強い

2)効果発現は約1~2日

3)副作用は少ない

4)鼻アレルギーの3症状(くしゃみ、鼻水、鼻づまり)に等しく効果がある

5)眼症状にも効果がある

と記載されています。

鼻噴霧ステロイド薬(点鼻薬)の刺激が嫌いな患者さんには刺激が少ない粉タイプもあります。

過去の治療で満足が得られておらず、今までに鼻噴霧ステロイド薬(点鼻薬)をあまり使用してこなかった患者さんは内服と鼻噴霧ステロイド薬(点鼻薬)の併用を試してみる価値はあると思います。また鼻噴霧ステロイド薬(点鼻薬)のみで症状が落ち着く患者さんもいると思います。

患者さんそれぞれが自分にあった治療法を見つけることで毎年苦しんでいた花粉の季節を乗り切ることができればと考えています。