動揺病(乗り物酔い)

2021年10月14日

動揺病(乗り物酔い)は、車や船などの乗り物の動揺により発症し、嘔気・嘔吐・顔面蒼白・冷や汗などをきたします。視覚情報(目からの情報)、前庭情報(耳からの情報)、深部知覚情報(筋肉や腱などからの情報)が脳内で統合されて自分と周囲の位置関係の認識である空間識が形成されています。乗り物などの動いている環境で空間識が混乱すると動揺病(乗り物酔い)が発症します。

10歳ごろは動揺病(乗り物酔い)を発症しやすい年齢であり、小中学校の児童や生徒の約40%が乗り物に酔いやすいとの報告もあります。

予防として、乗り物で頭を動かすと発症しやすいため、ヘッドレストに頭をつけるようにする、本やスマホは見ないようにして、目を閉じるもしくは遠くを眺めるようにしてください。前日は睡眠不足にならないように心がけてください。内服薬として第1世代の抗ヒスタミン薬が動揺病(乗り物酔い)予防に効果があります。

動揺病(乗り物酔い)が発症し、吐きそうな時は我慢するより吐いてしまった方が楽になることが多いです。

新型コロナウイルス感染症が減少してきています。外出の機会が増えたり、修学旅行もあるかと思います。動揺病(乗り物酔い)対策をして楽しんでください。

今までの感染症対策も続けてください。