新型コロナウイルス感染症による咽頭痛

2023年9月10日

2023年の5月から新型コロナウイルス感染症の位置づけが「2類相当」から「5類相当」に移行しています。

2020年1月ごろから2021年11月ごろまではデルタ株が中心で2021年12月以降は急速にオミクロン株に置き換わっていきました。

2020年11月までの流行初期における日本耳鼻咽喉科医会の調査では、口腔・咽頭所見上では、扁桃異常なしが85%、発赤が12%、咽喉頭所見上では、57%が異常なし、37%が発赤と軽微な所見が主体でした。

オミクロン株への移行とともに、全身症状や下気道症状(肺や気管支など)は減少し、咽頭痛や嗄声、咳などの上気道症状が急増しました。それとともに呼吸困難や窒息の可能性がある急性喉頭蓋炎、喉頭浮腫、急性声門下喉頭炎が急増したため、2021年3月2日には日本耳鼻咽喉科学会より「新型コロナウイルス感染症(オミクロン株)による上気道狭窄への注意喚起」がホームページ上に公開されました。

小児救急の領域でもオミクロン株の流行によりクループが急増していることが報告されています。

新型コロナウイルス感染症が再び流行しています。インフルエンザも確認されます。人混みでのマスク(熱中症には注意してください)、手洗いなど今まで当たり前にようにやってきたことを思い出してみてはいかがでしょうか。マスク、手洗いは新型コロナウイルス感染症以外の感染症にも有効です。