水泳とアレルギー性鼻炎

2020年12月13日

以前のブログでも書いていますが、2019年のアレルギー性鼻炎有病率は49.3%であり、国民の二人に一人がアレルギー性鼻炎患者であると言えます。内訳で5~9歳、10歳台のスギ花粉症の増加が著しいとの結果でした。

スポーツ習慣のある割合は成人では男女ともに70歳台以上が最も高く男性が45.8%女性が37.5%です。小児では男子では中1が78.1%女子では小4の61.0%となっています。10歳台が最もスポーツを行っています。スポーツの種類では幼児・学童期において最も行われているスポーツは水泳であります。

今回は水泳とアレルギー性鼻炎について書いてみたいと思います。水泳による鼻症状の悪化因子としてプール内外の温度差、塩素系消毒剤および化合物、プール水の浸透圧などが挙げられます。プール内外の温度差は特に冬が大きいため、外に出る前にマスクやマフラーなどで口元を覆うことは温度差を小さくするのには有効と言われています。水泳によって生じる鼻閉は水泳後9時間持続したとの報告があります。水泳後の持続する鼻閉に対しては自覚症状のみでなく鼻の中の所見に応じて適切な治療をおこなっていく必要があります。また水泳は副鼻腔炎の発症にも注意が必要であるとの報告もあります。

持久力を得るために水泳は最適なスポーツの一つです。そのメリットを生かすためにデメリットを最小限にしていくことは必要と思われます。