花粉数の計測について

2021年1月29日

まもなくスギ花粉の本格的な飛散が始まります。愛知県のスギ花粉の飛散開始日は例年2月中旬ごろですが少量のスギ花粉はすでに飛散していると思われます。敏感な方はすでに鼻や目がむずむずしているかと思います。

TVやネットなどの花粉情報で迅速で正確な情報が得られる時代ですが、当院ではダーラム型花粉捕集器を用いて花粉数の計測を行っています。

花粉計測はシンプルで古典的です。花粉捕集器は西精機の製品です。丁寧な作りでキレイに溶接されています。雨風に耐えられる頑丈な作りをしています。

風通しの良い場所にスライドグラスを乗せた花粉捕集器を設置します。

スライドグラスには1平方センチメートルの四角が二つあり、四角内の花粉を計測しやすいように細かい格子状になっています。薄くワセリンを塗ってスライドグラス上に自然落下した花粉が飛んでいかないようにしています。

 

1日置いたスライドグラスをカルベラ液で染色して顕微鏡で花粉数を計測します。スライドグラスは松波硝子製です。カタログモデルではありませんが丁寧に対応していただきました。

顕微鏡とそれを入れる木箱です。顕微鏡はしばらく使用していませんでした。レンズの汚れはひどいものでしたがオリンパスの方にクリーニングと可動部にオイルを塗布していただき十分に使える顕微鏡にしていただきました。光源はハロゲンランプで切れてしまったら予備がありません…

花粉飛散開始日は1平方センチメートルに1個以上の花粉が2日連続で計測された日になります。花粉数は下記のように定義されています。

  • 少ない (0~9個)
  • やや多い (10~29個)
  • 多い (30~49個)
  • 非常に多い (50個以上)

コロナ対策で例年以上にマスクを使用すると思われますが、例年以上に換気が必要になります。花粉情報を参考に予防、治療を行う必要があります。

当院で計測した花粉飛散数は院内で掲示しています。